ファーム・エイド東五反田及び東五反田倶楽部での地域のつながりづくりの実践

スライド1

ファーム・エイド東五反田の成り立ち

東五反田、大崎地区にあるこの町会は、大型の病院、個人病院、看護大学、小学校、薬局(複数個所)、高齢者施設があるのが特徴である。また、住民は昔から住んでいる方よりも、近年急速に増えたマンション等で暮らす人が多い地域である。町会では、役員の高齢化などが顕著であり、町会の機能の低下等も見られ町会独自での催し物等の機会はほとんどなくなってしまった。地域の課題として地域住民の繋がり、あらゆる機関との連携など希薄で大きな課題となっていた。認知症に携わる専門職は他の地域に比べ多いと思われるが、横のつながりの場もなく、それぞれが点として存在していた。この、点をつなげ面としていくためには、様々な職種が気軽に、楽しくコミュニケーションをとり、同じ方向を向くことが必要不可欠であると考え、ファーム・エイド東五反田を立ち上げた。
また、品川区では、認知症の本人、家族、専門職(医師、看護職、介護職)、行政職員、議員に関わらず地域の住民誰の誰もが参加できる場としてみんなの談義所しながわや、医師と認知症の本人が行う喫茶いばしょなども開催されている。
高齢者施設の東五反田倶楽部では、グループホームの入居者が地域の子供たちに向け、書道教室を開催したり、地域の子供たちに向けて駄菓子屋を運営したりしている。
ファーム・エイド東五反田には認知症本人の行っている様々な活動もつながる場となっています。

品川区内の認知症の本人が所属している活動
① みんなの談義所しながわ
認知症の本人をはじめ、家族、行政職員、専門職(医療・看護・介護従事者)、薬局関係者、地域包括、居宅介護事業所、出版社、記者、地域住民などが自由に意見を交わす場として月に1回開催施されている。
② 喫茶いばしょ
認知症の本人と医者が月に1回、「誰もが気軽に立ち寄れる。そこに行くとなんだかほっとした気分になる。認知症になっても働ける。いつまでも住み慣れた町で暮らしていけるんじゃないのかなぁ。」そんな想いから開いた喫茶店で、地域に住む人達にも認知症とともに生きる人たちにも楽しんでもらえる喫茶店を目指し行っている。
③ グループホーム東五反田の書道教室
グループホームに入居したAさん、認知症の発症後、自宅での生活が難しくなりグループホームへ入居した。うつ症状もあり、入居生活になかなか馴染めずイライラしたり施設を飛び出し自宅へ帰ることもしばしば・・・そんなAさんと話しをする中で長年、品川区で書道の師範として活動してきたことをとても楽しそうに話している姿から、グループホームの一角を使い地域の子供たちに向け書道教室を再開。本人の役割を取り戻し元気になったAさん。現在は月に2回、書道教室を開催している。

みんなの談義所しながわ

 

東五反田の書道教室

 

活動実績

(認知症講演会)
認知症講演会は、品川区と共同で開催しています。認知症の本人が毎年登壇され、認知症になってからの様々な経験を発信しています。昨年は、柿下秋男さん(品川区)、岩田美枝さん(品川区)、丹野智文さん(仙台市)の3名が「今」を「豊か」に暮らしていくために、とのタイトルでそれぞれが、認知症の診断後から今にいたるまでの不安な日々や、現在様々な人と繋がりそれぞれが役割を持って活動することで、認知症の進行を遅らせることができていることなど話をしてくださいました。

(体験コーナー)
体験コーナーでは、地域の薬局が連携し、子供たちに向けた薬の分包体験を行っている。子供たちは白衣をまとい、実際に薬局で使用している薬の分包機に、色とりどりのチョコやラムネを薬に見立てて分包の体験を行っている。その他、蜜蠟クレヨンを使ってエコバックに絵をかいたり、車いすの体験を行ったり様々な体験が行える。

(マルシェ)
マルシェでは、日本全国の想いやこだわりを持って作られた名産や、福祉作業所で作られた様々な商品、地元の商店の出店などが並ぶ。みんなの談義所しながわは、認知症の本人をはじめ、家族、行政職員、専門職、地域住民などが自由に意見を交わす場として開催施されている。そのメンバーが毎年、様々なアイデアを出し合い、販売を行っている。今年は、つきたてのお餅(いそべ・きなこ・あんこ・お汁粉の談義餅)の販売をした。認知症の啓発のため、メッセージカードを添え、おまけとして認知症のイメージカラーであるオレンジ色にきれいに染まったみかん餅をつけた。
喫茶いばしょのブースでは、名物のコーヒーとフルーツティー、レビー小体型認知症の当事者の本の販売会を行った。
地域の医療・介護などの専門職が集うブースでは、陸前高田のめぐ海工房とコラボをして開発したくるみ味噌のおやきをはじめ三陸産の海鮮お焼きなどの販売を行っている。

まとめ

ファーム・エイド東五反田という1つのイベントを立ち上げ3年が経過しました。
認知症の本人に携わる様々な団体や様々な職種の人たちがこのイベントを通じ横のつながりができ始めた。点として存在していた様々な団体、取り組みが点ではなく面としての活動に変わりつつある。ファーム・エイド東五反田は開催するのが目的ではなく、このイベントを通じ認知症や障がい等があってもなくても普通に生活ができるような町づくりをしていきたい。

【団体プロフィール】

ファーム・エイド東五反田は地域共生社会の実現や地域づくりを目指し2018年に立ち上がりました。品川区内で活動する行政、町会、認知症の本人、医療・看護・介護・障がい・児童、地元の商店など点で活動する人たちをつなげ、面として活動、発信する場としています。認知症の本人による講演会をはじめ、体験コーナーやマルシェを通じ、東五反田の新たな価値を創出していきます。

 

ピックアップ記事