〜今のうちに挑戦を〜木下 大成
立ち止まるわけにはいかない
診断を受けたとき、受け入れたくないけど、バイオマーカーが出ていたので仕方ないと思いました。大好きな運転も、自分にとって天職だった仕事も諦めなければいけませんでした。でも、家族のために立ち止まるわけにはいきません。
帰国後の生活
普段は、BLG八王子(注)への通所と介護サービスを利用しています。BLGは、何かしらイベントや来訪者も多くて活気があります。代表の守谷卓也さんは明るく、ジョークを交えて声をかけてくれる頼れるリーダーです。担当のケアマネジャーが、サービス利用に少し抵抗のあった自分でも入りやすい形を見つけてくれて、最近は少し手伝ってもらいながら、趣味だった料理を再開しています。昔のレシピ本で作った料理は、ヘルパーさんにも好評で、「自分も家で作った」と喜んで話してくれて、嬉しかったです。訪問看護では元気な作業療法士さんと負荷をかけて散歩しつつ、世間話を楽しんでいます。
地域での取り組み
声をかけてもらったらイベントなど参加しています。先日も練馬区の方からお誘いいただいて地域包括支援センターの皆さんが一堂に集まる会でお話しさせてもらいました。人に会ったり、話している方がよいですし、それで何かの役に立てるなら、喜んで行きます。
楽しみにしていること
せっかく時間があるので、よく家族旅行に出ています。一昨年のクリスマスはニューヨークへ行きました。2001年の同時多発テロの一週間前にアメリカに渡った自分には、人生に大きな影響を受けた特別な場所です。テロの後に再び立ち上がってくるアメリカの強さを目の当たりにし、自分もそうありたいと思いながら生きてきたし、今も気持ちは変わりません。一方、ビーチもやっぱり楽しくて好きだし、今後はヨーロッパにも行ってみたいです。
今のうちに挑戦を
「認知症になってもできることはある」という思いをいつも自分の頭の中においています。皆さんもやりたいことがあるなら、今のうちにぜひ挑戦してほしいです。
一方、不安を感じたら、早めに受診し早期に治療を始めることも大切。進行をゆるやかにできる可能性もあります。
(注)B(Barriers)、L(Life)、G(Gathering)の略称。地域・社会・仲間とつながる加盟型認知症共創コミュニティ。
編集:中野 智之