国際認知症連盟の環境デザイン専門部会

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編集委員会 / Editorial Office

2021年12月13日

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国際認知症連盟（Dementia Alliance International (DAI) ）の環境デザイン専門部会（Environmental Design Special Interest Group (ED-SiG)）は、認知症の人の尊厳、自律性、自立性、機会の平等を尊重したデザインの実現を求める、新たに設立された国際的なアドボカシーグループです。

認知症関連のデザインに関する「世界アルツハイマー報告書2020」を受けて、国際認知症連盟（Dementia Alliance International (DAI) ）の理事・プロジェクトリーダーであるエミリー・オン氏のブログをお届けします。

このブログでは、認知症とともに生きる人々の尊厳、自律性、自立性、機会の平等を尊重したデザインを推進することを目的とした、新しい環境デザイン専門部会を紹介しています。
このグループのアクションプランでは、「世界アルツハイマー報告書2020」からのいくつかの重要な提言に焦点を当てています。
環境は、国際機能・障害・健康分類（ICF）において、機能と障害を定義する3つの要素の1つとして認識されています。認知症の人の健康状態、個人的な内的要因、環境要因の複雑な相互作用は、標準的な環境でできること、通常の環境で参加できることなどの機能レベルで、認知症の人がどのように障害を経験するかに影響します。

これらは、その人のQOL（生活の質）に大きな影響を与えます。

ED-SiGでは、環境とは、私たちの生活に直接影響を与える周囲のすべてのものを含みます。

– 自然環境
– 建築環境
– リハビリテーション環境
– 共同体的環境
– 持続可能な環境

DAI ED-SiGの主な目的は、デザインに関する専門的なアドバイスを提供し、全世界的（グローバル）、広域地域（リージョナル）、地元（ローカル）なパートナーと協力して、行動を提唱することにあります。現在、北米、欧州、アジア、オーストラリアの4大陸から30名のメンバーが参加しています。現在は、南米やアフリカへの働きかけも行っています。

ED-SiGのメンバーは、専門的な知識だけでなく、文化的、地理的な背景からも多様性があることが特徴です。

ED-SiGのメンバーは、神経科や眼科などの臨床医、環境デザインや建築、老年学や作業療法などの研究者、「World Alzheimer Report 2020」の著者、ADIやDAIのメンバーで構成されています。

ED-SiG Action Plan 2022では、「世界アルツハイマーレポート2020」の提言のうち、以下の4つ（提言２，３，４，７）に焦点を当てます。

提言2：認知症に対する公衆衛生上の対応に関するWHOグローバルアクションプラン2017-2025（WHO Global Action Plan on the Public Health Response to Dementia 2017-2025）への対応として、国の認知症計画に含まれるべき、非薬物療法的介入としての認知症関連デザインをよりあからさまに、かつ考慮して含めることを求めるもの。

提言3：ADIは、パートナーである国際認知症連盟（Dementia Alliance International）や他のアドボカシーグループとともに、障害者権利条約（CRPD）に含まれる、認知症を障害として認識するための議論や、その結果として、身体障害を持つ人々にデザインガイドラインが提供されるのと同様に、認知症を持つ人々にもデザインガイドラインを適用する必要があることを強調するために活動していきます。

提言4：すべての教育者に対して、建築・デザイン学校のカリキュラムに認知症の人のためのデザインを取り入れる必要性を呼びかける。

提言7：ADIは、各国の認知症協会に対して、認知症の人のためのデザインに関する利用可能な知識について、よりよく情報を提供し、その文脈や優先事項との関連性を検討し、関連する知識がプランナー、デザイナー、建築家、介護事業者、開発者によって実施されるように提唱する。

ADIメンバーがED-SiGと協力して、それぞれの国で提言を実施してくれることを期待しています。環境デザインは、機能や生活の質を定義する重要な要素として認識され、国の認知症計画に盛り込まれなければなりません」。

ED-SiGのプロジェクトリーダーであるEmily Ong氏は、次のように述べています。