〜楽しい 人生を送っていきたい〜竹﨑 里美

2025-03

母親の死を受け入れられず、暗い日々

35年間、海上自衛隊で勤務し、約10 年前に定年退職を迎えました。退職後は母親の介護をしながら、簡単なアルバイトを希望しましたが、両立は難しく、しばしの間でしたが、介護もできないまま、母は入院先の病院で他界してしまいました。
その後の私は、母との別れの悲しみから立ち直ることができませんでした。しばらくの間は、何も手がつかず、悲しみの底にいて、笑顔をすっかり忘れてしまい、元気もなくなってしまいました。悲しみの中の私は仕事もせず、一日中ぼーっとしていて、テレビを観ることもなく、誰かと話すこともない、そんな生活を続けているうちに、「毎日が暗く、何もしたくない」そんな日が続きました。あまりにもつまらない、ひとりぼっちの世界が続き、とても長い無駄な時間だけが流れていきました。

夫の勧めで受診したところ

そんな私を主人が見かねて「心療内科」に受診してみようと勧めてくれました。結果、軽度認知障害(MCI)と診断されました。そんなことはない、絶対ないと私は思いました。しかし、その後、検査結果を素直に受け入れ熊本大学病院で現在、レカネマブの治療を実施することになり、現在進行しております。

まだ、仕事がしたい!

その間に介護認定(要介護1)を受け、デイサービスに週3回通っていますが、それでは物足りず、何か仕事をしたいと思うようになり、若年性認知症支援コーディネーターを訪ねました。私の現在の状況を聞いていただき、現在、就労継続支援B型事業所を探してもらっています。

MCIと上手に付き合いながら、楽しい人生を送っていきたい

趣味は編み物、手芸。デイサービスに叔母が行っているので、私もボランティアで週3日利用しています。叔母にマフラータオルを編んであげると、とても喜んでくれ、いつも身につけてくれています。また、デイサービス利用者が使用した、パズルを片づけるのは私の役目で、何十ピースもあるパズルを完成させるので、皆さんが驚かれます。
とにかく、私はまだまだ仕事がしたいと思い、MCIと上手に付き合いながら、楽しい人生を送っていきたいと日々考え、夢見ています。
「光陰 矢のごとし」だから「一寸の光陰、軽んずべからず」です。

編集:中野 智之

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