~あきらめるよりは納得して〜岡田 潔〜

2025-01

怪我で入院中に認知症の疑いと言われて…

2018年秋、週末の稲刈り時にけがをして入院したとき、認知症の疑いがあると言われましたが、信じられませんでした。その後も仕事を続けていたところ、会社から、「ミスが多くなっているので、受診するよう」に言われ、2019年2月、57歳の時に若年性アルツハイマー型認知症と診断を受け、その半年後、会社側の通告により退職となりました。その時は、ショックというよりもまず頭に浮かんだのは「生活できるか?」でした。

退職翌日から、サポートセンターと行動を始める

診断を受けて180度生活が変わってしまったことに「どうすればよいのか」「これからなにをする?」ばかり考えていました。診断を受けたとき、妻が、奈良県若年性認知症サポートセンターに退職後の生活について相談してくれていました。退職の翌日から、コーディネーターと一緒に、地域包括支援センター、地域障害者生活支援センターに行き、どこでも、「体は元気ですから、家にいてもしかたないので、なんでもします」と言ったことは覚えています。

B型就労事業所といろんな活動~あきらめるよりは納得して

現在は、妻の送迎で平日5日はB型就労事業所に行き、週末午前中は県営のスポーツ施設のプールで泳いでいます。その他、定期的に、若年性認知症サポートセンターの本人交流活動、「家族の会」のイベントに参加し、2024年9月からは、地域包括支援センター企画のチームオレンジメンバーに参加しています。「岡田さんこんなのどう?」と声をかけてもらったり、紹介してもらったものは、まずは行ってみて、やりたいと思うことは続けてきました。1人でできなくなったことはありますが、何事も、あきらめるというよりは、自分が納得してやっていこうと思っています。同じ地域に当事者である平井正明さんがいて、活動参加時、行き帰り一緒にいてもらうことも心強いです。やりがいがある、楽しいことばかりではないが、最初わからないなと思いながらも続けていると、「岡田さん」と気にかけてくれる人や場所がどんどん増えました。

編集:中野 智之

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