~あるがままを受け入れて~福本 知恵子

2024-12

軽度認知障害(MCI)の診断~あるがままを受け入れ

私がMCIと診断されたのは、平成27年(2015)、主人が昇天した年でした。自分でも認知症の主人に似てきて、いろいろと失敗することが多くなっていたので、「あら~やっぱり」と思いました。幸い主人と共に「認知症カフェ石蔵」に通っていましたので、それほどショックは受けませんでした。子育ても終わっていましたので、あるがままを受け入れ認知症の方々と仲良く楽しい日々を送れたら、それでいいと思っています。

ケアハウスでの生活

今は体力的にも弱っているので、ケアハウスに入所しています。ここは自由に外出ができ、朝6時に玄関が開きますので、今は栗拾いに夢中になっています。山栗は甘くておいしいですよ。ただ小さいので、後あと処理が大変。自然が豊かなので、彼岸花も咲いて、私の好きな野菊を摘んで、部屋に飾ります。今まで食堂に飾ってみなさんに喜んでいただきましたが、後から入所した方が、「洗面所が汚れる」とか「萎れている」とか、私の会話が大嫌いとか言われるのでやめました。

食堂の席替えをしてもらう

私は何でも食べますので、食堂でテーブルが同じになる方は「ヤセの大食い」とか言って笑います。今までそんなこと言われたことないので、83歳になって、72 歳の若い方に言われて、ちょっとショックでした。6ヶ月くらい我慢して、やっと席替えして下さり、おいしく食事ができるようになりました。40人も入所しているので、人間関係には気をつけ、仲良く生活したいと思っています。その方は手先が器用でいろいろな飾り物をつくって、人々を楽しませています。良いところを見つめて、互いに成長したいものです。

前向きに励ましあって、みなさん、宜しくね

みなさんに伝えたいことは、素直に受け入れ、前向きに人々とお交わりして、励ましあえば、一日一日がとても楽しく今日も生かされてよかったと、感謝が湧いてきますよ。神様は弱い者、貧しい者、罪深い者の味方と教えられ生きています。
みなさん、宜しくね。完全な人間なんていませんから。失敗を忘れながら生きていきましょう。(2024年10月現在)

編集:中野 智之

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