人の役に立ちたい〜楠 善夫〜

KUSUNOKI

頭部外傷後に変調があり、退職し、帰郷する

関西で働いていましたが、お酒好きが高じて、終電に乗ったのはいいが、家とは全く違う方向に向かってしまうなど、武勇伝も数多くあります。そんなある日、駅構内で転倒して頭をざっくり割いてしまい、救急搬送されたのです。その後、仕事の段取りが苦手になる、鍋を焦がすなどのトラブルが続き、家族と話し合った結果、退職して郷里の徳島に単身、帰ってきました。

ハローワークで若年性認知症支援コーディネーターを知る

徳島で一人暮らしが始まり、ハローワークに通い、いくつかチャレンジしてみましたが、うまくいきません。そんな状況から判断したのか、ハローワークの担当者が若年性認知症支援コーディネーターに相談するよう、連絡先を教えてくれました。
そこで、コーディネーターと徳島県支部に集う当事者の皆さんと出会ったことが、今の私の大きな財産になっています。中でも、高校の部活の後輩が当事者として参加していたのは驚きでした。

診断~障害年金受給の支援を受ける

コーディネーターの勧めで、クリニックを受診し、アミロイドアンギオパチーと診断されました。社会保険労務士が年金受給手続きをしてくれるなど、一人では全くできなかったと思い、本当に感謝です。ハローワークで見つけた仕事は、N市の期間任用職員で、配属された部署では、手順がなかなか覚えられず、かといって少人数部署で配置転換はできず、コーディネーターや上司と相談して、残念ながら退職しました。

七夕の短冊に願い~“人の役に立ちたい”

今は、“WORKSあい”やその他の活動に積極的に参加しています。長年、ボランティアで少年野球の審判員を務めてきたので、自宅の窓から、少年野球の試合や練習を眺めていると、心が落ち着きます。今年1月、米子市で丹野智文さんや当事者の方たちと交流できたのも、心の支えになっています。先日のあいの会で、七夕の短冊に「今年こそ人の役に立てる人になる事」と書きました。どんな小さなことでもいいので、人の役に立てるといいなと思っています。

編集:中野智之

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