三宅さん〜出会いを楽しみに〜
心身のダメージで、辛い日々
私は11年前、職場で倒れて3カ月間入院をしました。脳梗塞でしたが、入院中に認知症と診断されました。言語障害もあり上手く話すことが出来ない状態でした。診断された時のショックは今でも強く覚えています。右脳が脳梗塞になり、左手・左足が麻痺して今でもしびれがあります。身体のダメージと認知症のダメージを一緒に受けてしまいました。退院してもつらい毎日を送っていました。
高卒後、入社した会社では、薬品の管理など常に勉強をしなければならない仕事を自分なりに頑張ってきました。しかし、仕事を続けることが出来なくなり、仕方なく退職しました。
退職後、偶然見かけた認知症カフェ
そんな時、街を歩いていて偶然に認知症カフェと出会い「家族の会」を知りました。カフェで世話人さんが親身になって話を聴いてくれたり、アドバイスをしてくれました。毎月の「つどい」や若年性認知症の人や家族が集まる「ひまわりの会」にも参加して、仲間が増えました。2022年度から、「家族の会」の世話人になって、毎月の世話人会に出ています。「ひまわりの会」では、本人グループの進行役をしています。
頑張って講演~出会いを楽しみに広く社会に訴えたい
最近は岡山県や広島県で講演活動をしています。以前は上手く話すことができず、明るい希望が見えなくて気落ちしていました。
負に陥れば、ますます喋る・語る言葉の発音がはっきりしなくなると思い頑張っています。いつまで講演活動ができるのか心配していますが依頼があれば受けようと思います。認知症の回復は望みがない状態で、身体の高齢化を考えるとポジティブに考えることができません。
しかし、私たちのことを一人でも多くの人に知ってもらうために、社会に訴えていきたいと思います。また、同じ当事者と出会い、声を聴き共有したい思いも強いです。自分自身の闇が深い分、共有できる部分が多いのではないかと考えています。
これからも、いろいろな人との出会いを楽しみにしていこうと思います。
編集:中野智之