「認知症に関わる人々の交流会」知っておきたい家族の気持ち

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2024年02月22日、東京都足立区学びピアにて、「認知症に関わる人々の交流会」が開催されました。雨が強く寒い日に、29名が参加しました。

「認知症に関わる人々の交流会」は、足立区の小規模多機能型居宅介護と認知症グループホームの連絡会が主催している交流会です。
参加者は、認知症介護に関わる介護福祉士 (15名)、ケアマネージャー (10名)、看護師 (4名) などで、70% の人は 10 年以上の経験がありました(表参照)。

Overall
n 28
性別 = M (%) 5 (17.9)
経験 (%)
<3 2 ( 7.1)
3-5 2 ( 7.1)
5-10 4 (14.3)
>10 20 (71.4)
所属 (%)
地域包括支援センター 9 (32.1)
小規模多機能型居宅介護 2 ( 7.1)
居宅介護支援 7 (25.0)
訪問介護 5 (17.9)
訪問看護 1 ( 3.6)
認知症対応型共同生活介護 1 ( 3.6)
認知症対応型通所介護 1 ( 3.6)
通所リハビリテーション 1 ( 3.6)
通所介護 1 ( 3.6)
資格 (%)
介護福祉士 15 (53.6)
社会福祉士 5 (17.9)
ケアマネ 10 (35.7)
看護師 4 (14.3)
研修 (%)
認知症介護基礎研修 6 (21.4)
認知症介護実践者研修 6 (21.4)

 

「認知症の人と家族の会」は、認知症の人と家族に対して電話相談を44年前の結成時より行なってきました。2019年の相談記録のうち初回電話相談を、エーザイのAI専門家が分析し、今後の相談対応のヒント「AIが捉えた相談者の実態と今後の相談対応のヒント」(https://www.alzheimer.or.jp/?p=57532)という冊子としてまとめました。

今回の講演内容では、エーザイのAI専門家によって、解析していく過程を説明していただきました。今回の講演では、エーザイのAI専門家が冊子内の分析過程を以下のように説明しました。

  • 約1,000件の相談用紙をOCRでデジタル化
  • カテゴリ別に分類した相談/対応内容を複数のAIスコアで視覚化

上記作業を踏まえ、重要性が高く電話相談員に共有したい内容を抽出しました。こうした作業で、重要性が高く、相談員で共有したい相談を抽出しました。

続いて、実際に相談対応をしている芝山由美子さんが、いくつかの事例を紹介しました。

例えば、冊子の相談6-2では、グループホームに入居中の実母を引き取りたいという相談内容。この相談に対しては、実母の気持ちを聞いた上で、まずは外泊で在宅介護を試してみると提案。また、兄弟との話し合いの重要性も伝えてありました。

講演後は、6つのグループに分かれて話し合いを行いました。話し合いの中では、AIへの関心も高く、とくに人の感情に関わることから相談は難しいので、新人教育に使えるという意見もありました。一方で、異なる立場で相談対応を行なっている地域包括支援センターとの違いについても話し合いました。この点については、「認知症の人と家族の会」の電話相談は、直接支援ではなく、支援してくれるところを紹介しているという説明がありました。

アンケート調査では、全体と講演の満足度は高いものとなりました(図参照)。AIについては難しいと感じた人も少なからずいました。電話相談の事例については、難しい内容であったことにもかかわらず、多くの人が納得している対応と捉えていました。

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