〜誰かの役に立ちたい〜土屋 成子

2025-09

診断を受けて、和歌山県から大分県へ

出身は京都府で、長い間和歌山県に住んでいましたが、数年前からもの忘れが増え、仲良くしていた友人とも疎遠になり不安になって受診したところ、2023年2月にアルツハイマー型認知症と診断されました。うまくお付き合いしていた近所の方とも、ゴミ出し時に度々トラブルが生じるようになり、鬱々としていました。一人暮らしが難しくなったため、5月に従妹の住む大分県日田市に引っ越し、現在従妹夫婦と同居中です。

知らない土地で不安だったけれど

当初、知らない土地での生活に、不安でいっぱいでしたが、受け入れてくれた従妹は、私以上に、認知症の進行やどう関わればいいのかなど、不安だったと思います。
今でも忘れることはありますが、従妹夫婦と一緒に暮らすようになっての安心感からか、落ち込んだりふさぎ込むこともなくなりました。

人と会うのが好き、誰とでもすぐ仲良しに

私は35年間、大阪の高島屋デパートに勤務し、多くの方と交流があったこと、元々人と会うのが好きで、誰とでもすぐに仲良くなれます。日田でも、いろんな所に、従妹と一緒に積極的に参加しています。2024年は沖縄で開催された九州・沖縄本人交流会にも二人で参加しました。この2 年間、従妹と一緒に生活する中で、気配りや心配りが凄いと感心されたり、几帳面さや丁寧さを褒めて貰え、自分の役割もでき、とても居心地よく生活しています。

誰かの役に立ちたい、それが今の私の役割

今はデイサービスを週4回利用し、月1回オレンジカフェに参加、週1回の脳トレと体操のほか、趣味の習字、社交ダンス、体操、山登り等をしながら、楽しい日々を過ごしています。
2024年12月には「大分県希望大使」を拝命しました。これからも自分のできることを活かしながら少しでも誰かの役に立ちたい、それが認知症になった私の役割と考えています。
全国のみなさん、認知症になってもできることはあります。精一杯できることをやっていきましょう。

編集:中野 智之

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