~お互い力になりましょうね~松本 健太郎

2025-08

診断されて、納得というか辛さから解放された

2022年に若年性アルツハイマー型認知症と診断され、まず、妻の反応が気になりました。これからの家族の生活が壊れてしまわないか、絶望していないか、心配でした。
一方、仕事で、特に事務仕事がうまくいかなくて、多分10年くらいは出来損ないサラリーマンとして働いていた辛さがありました。でも、認知症ではないかと、私も、周囲も、家族も疑いすらしませんでした。なので、主治医から病名を伝えられたとき、「この病気だったのか、それじゃあできんわ。管理職なんて無理だったんだ」と、いわば納得というか、辛さから解放されたような気がしました。

ほっかいどう希望大使の委嘱を受けて

2024年8月、北海道より「ほっかいどう希望大使(認知症本人大使)」に委嘱されました。支部の研修会に参加して講演したり、他の本人たちと集っておしゃべりしたり、昨年12 月、支部が発行している体験集にも寄稿しました。今年の全国研究集会のシンポジストで登壇も決まっています。

楽しみにしていること、困っていること

毎日PCでYouTubeを見たり、同じ認知症の人の動画を見たり、たまにゴルフをしたり、食事を自分で作ったりするのは好きです。ほっかいどう希望大使の講演をしたり、その場で出会った方の名刺を集めることと、集めた名刺を後で見て、「これ誰だろう?」とか考えるのも、けっこう楽しいですよ。

全国の認知症のご本人へ~お互い力になりましょうね~

私の症状は軽度らしいです。だからぜんぜん普通のときもあるから、困ったら相談に乗れますし、ご本人さんの味方にもなります! その代わり、私が困ったら相談に乗ってね!と伝えたいです。

編集:中野 智之

 

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